備中「高梁~玉島」一体観光「高瀬通しをたどるツアー」を実施

2008年11月16日 日曜日

高梁地域づくり交流会と高梁商工会議所は合同で、備中「高梁~玉島」一体観光の一環として、高梁と玉島地区を結んだ運河「高瀬通し」(倉敷市船穂~玉島間の約10㎞)にスポットをあて、高梁と玉島の歴史的つながりを再発見することを目的に、11月16日(土)に高瀬通しをたどるツアーを行いました。ツアーには主催者含め20人が参加、吉備国際大学文化財学部教授臼井洋輔先生を講師に、午前9時に市役所前を徒歩で出発、水谷公菩提寺の定林寺を訪問し御住職の奥様に解説をいただきながら、今年落慶法要が行われた本堂や紅葉の美しい庭園、水谷公墓所などを案内いただきました。そしてバスで高梁を出発、倉敷市柳井原では臼井教授の解説をいただきながら高梁川からの高瀬通しへの水の取り入口を見学いたしました。

そして、倉敷市船穂に残る「高瀬通し」の取水口である一の口水門跡に到着しました。まず高梁川沿へ降り行取り入れ口の遺構と、メインの一の口水門を見学いたしました。高瀬通しは新田の灌漑用水と、高瀬舟による物流を目的に、備中松山藩主・水谷勝隆、勝宗父子によって作られた運河で、船穂町の一の口水門から高梁川の流れを導き、長尾・爪崎を経て、玉島港に通じ、二つの水門の開閉によって水深を調節し船を通す仕組みで、パナマ運河より240年も前に作られた我国初の閘門式運河と言われています。

続いて一の口水門から二の口水門、又串水門まで約1.4㎞を解説いただきながら歩き、その後バスで高瀬通し跡の水路沿いを通り、玉島の備後屋で昼食をいただきました。続いて新町通り、高瀬通しの終着点である「船だまり跡」を見学、その後バスで高梁川東側へ向い、高瀬通しサイフォン取り入れ口、そして酒津用水取り入れ口を見学しました。今回は臼井先生に解説をいただきながら、高梁から高瀬通し跡をたどり、玉島までをつないだ新しい観光で、参加者の皆さんも高梁と玉島の歴史的つながりを堪能していました。

定林寺柳井原

定林寺(高梁市)柳井原(倉敷市)

一の口水門(倉敷市船穂)円通寺下駐車場から玉島を一望一の口水門円通寺下駐車場から玉島を一望(玉島)
船だまり跡酒津用水取り入れ口
船だまり跡(玉島)酒津用水取り入れ口(倉敷市酒津)