第1回高梁地域インターネット研究会

1998年2月22日 日曜日

第1回高梁地域インターネット研究会
高梁地域情報化フロンティア事業 山商科大学商学部田中助教授を招き「ホームページ作成のポイント」について研修

高梁商工会議所では、高梁地域情報化フロンティア事業の一環として、2月12日(金)午後4時より、高梁商工会館において第1回「高梁地域インターネット研究会」を開催いたしました。

同研究会は、有識者を交え、バーチャルショップ、電子商取引等、情報化を経営や地域振興へ活かしていくと同時に、インターネットの活用全般について幅広く研究、実験していくことを目的としています。

当面のきっかけとして、高梁商工会議所のホームページを開設いたしますので、作成について企画や、作成に参画いただき、そのノウハウを各事業所や団体、商店街等の有効なホームページのづくりに活かしていただきたいと考えています。

当日は、20人が参加、設立趣旨説明の後、講師にお迎えした岡山商科大学商学部助教授田中潔氏より「ホームページ作成のポイント」をテーマに講演をいただきました。

田中先生には「まず、ホームページは、作り方より情報化に合った商売に、会社としてどう取組んでいくかということの方が重要だ。ホームページが珍しい時代は2年前にすでに終わっており、高梁のような後発組は、先発組の過ちを繰り返してほしくない。先発組のホームページは綺麗にはできているが、魂が入れられておらず、企業のカタログやパンフレットになっている。

それはお店側の都合で作成し、消費者が望む内容になっていないということだ。インターネットが誰でも使えるようになり、ホームページが急増してきたが、購買へはつながらず、ほとんどの企業がそこで止まっている。次の段階の知恵がないのが現状だ。その大きな問題はぺージを出した側と、見る側が双方向になってないからだ。

私の場合は学生とのやり取りの為にホームページを利用している。出欠、試験対策など学生自身にかかわる情報があるので、必ずアクセスしてくる。私の第1次顧客は学生という訳だ。決して世界の人にではなくこの人に見てもらいたいという1次顧客を確保し、反響が返る仕組みづくりが大切だ。

また、建設や保険会社等では、顧客が問題に答えていき、消費者の最適なプランを提示する内容のホームページも増えている。

一方情報化は、インターネットだけでなく、CATV、FAX、電話等といかに連携していけるか、マルチメディア時代への対応も必要だ。

例えば、ホームページで注文するとその店にはFAXで注文がいくという方法も利用価値がありそうだ。パソコンが扱えない店主も気軽に参加できるようにして、より幅広く、より多くの店が参加するようにしてほしい。情報発信の方法はたくさんある。まず発信したい内容を準備すること。今日は第1歩だが、積極的かつ大胆にスタ―トいただきたい」とお話いただきました。

「研究会運営等について」
専門委員・吉備国際大学社会学部講師 橘氏

続いて専門委員の吉備国際大学社会学部講師橘浩久氏より、「研究会とホームページ作成」についてお話いただきました。 

橘先生には「吉備国際大学としても地域振興の視点からこうした地域活動に協力していきたい。ホームページの作成は、タグで作成できる方もおられると思うが、ソフトを使用すればいいと思う。

学生に作らせても、タグは敬遠される。ソフトだとワープロが打てる人なら誰でも簡単にできるからだ。また、実際にホームページで発信していくと、苦情や著作権侵害等の問題が出てくる可能性もあるので、渉外担当を決めるなどの体制づくりも必要だ。

インターネットは、情報発信と同時にデータ取得も重要な目的。そのために、サーバーの勉強やデータベース化等の活用も研究してほしい。

そして研究会では、是非電子メールを活用した電子会議を実践していただきたい。大学でも電子会議を導入すると、70歳の方でもパソコンを使うようになる。使わないとならない状況にし、全員で前進していただきたい」とお話いただきました。

最後に、高梁商工会議所のホームページの企画、作成について話し合い懇談いたしました。